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自己肯定感は日常の積み重ね

専任アドバイザー

井阪 有希

自己肯定感は日常の積み重ね

気候も良くなり、汗ばむ季節
長袖で登園してきた A君。

保育者とA君の会話や状況をご自分に当てはめてみて下さい。

保育者:「なんで長袖きてきたの?」
    「暑いわー。この半袖に着替えて〜」
A君: 「いや」
保育者:「ほら!みんな半袖やん。C君なんてノースリーブ着てるよ」

保育者は、長袖より半袖で過ごす方が快適だと判断したから、
A君に着替えることを促したのでしょう。

先を見越しての気配りですね。
あなたもそう助言しますか?

保育者はA君に「友達と一緒」「みんなと一緒だよ」と
言ってみましたが、A君は着替えないという
意思表示をしています。

わたしはA君の気持ちを一旦受け止めても良かったのではないか
と思いました。

「今は長袖のままが良いんだね?でも、汗をかいたら
着替えようか?」

そうすると、A君は自分の意見や気持ちを大切にしてもらったと
感じることができるのではないでしょうか?

もし、あなたがA君だったら?
・お母さんが選んでくれたから着替えたくない。
・遊びを中断したくない。
そんな思いを持っていたのに、「着替えた方がいいよ」と
押し付けられたらどう思いますか?

大人はいいと思って、先手先手を子供に押し付けがちです。
その弊害は?なんだと思いますか?

してもらうことに慣れる。自分で考えなくてもいい。
そう促してはいないでしょうか?

ぜひ手を出さない勇気を持って下さい。

時間を置いて手助けしてあげて下さい。

自分で解決できる力を子供は持っています。

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子どもの自己肯定感は、このような日常の積み重ねの中で育まれます。

「自分は大切にされているんだ」
「自分の想いを言っていいんだ」

自分の想いを受け止めてもらえる安心した場所があってこそ、子どもの心が育まれていきます。